必要なのは、「車が好き」のただひとつ。
一生モノの技術を、ここから積み上げていく。

鈑金塗装青木 勇人 AOKI HAYATO

2023年新卒入社

幼い頃からトミカやプラモデルに熱中し、「車好き」が高じて迷わず自動車業界を志望。地元で就職先を探すなか、両親が顧客として愛車を預けていた高栄自動車工業を紹介され、その信頼と実績に惹かれて入社を決意。現在は船橋工場にて、鈑金塗装の技術習得に励む入社2年目の若き職人。

# 02HAYATO
AOKI

入社のきっかけ
「あそこなら間違いないよ」両親の言葉が道標に

高栄自動車工業に入社したきっかけは、少し珍しいかもしれません。求人サイトで見つけたわけでも、学校の先生に強く勧められたわけでもなく、実は、両親がもともと、この会社のお客さんだったんです。

物心ついた頃から、車という乗り物に惹かれていました。最初は兄弟そろってトミカやプラモデルに熱中し、成長するにつれて興味の対象は実車へ。休日は車のイベントに出かけたり、高校生になると自分でバイクをいじったり。塗装や鈑金も、DIYで少しずつ手掛けるようになっていました。「将来は車に関わる仕事がしたい」「特にかっこいい車を自分の手で作り上げる『鈑金塗装』の仕事がしたい」という想いは、誰に言われるでもなく、自然と固まっていたように思います。

ただ、いざ就職活動を始めてみると、現実はなかなか厳しくて…。というのも、私が住んでいる地元には、鈑金塗装を行っている工場自体はいくつかあるものの、どうしても小規模な個人経営のところが多くて。「ここで働きたい!」と直感的に思えるような求人になかなか巡り会えず、進路に迷っていた時期がありました。そんな時、両親が「いつも車検や修理をお願いしている高栄自動車さんがいいんじゃない?」と教えてくれました。実際に長年、愛車を預けてきた両親が信頼している会社だからこそ、その言葉には強い説得力がありました。

「両親がそこまで信頼している会社なら、きっと間違いないだろう」。そう思って会社見学に行ってみると、そこには想像以上の光景が広がっていました。いわゆる「町の修理工場」という規模感ではなく、広々とした敷地に、乗用車から大型トラック、特殊車両まで、大小様々な車がずらりと並んでいる。工場内は活気があって、スタッフの方々も作業の手を止めて明るく挨拶してくれる。そこで、「ここなら、自分がやりたかった鈑金塗装の仕事に、思いっきり打ち込めるかもしれない」と確信したんです。両親の愛車を守り続けてくれていたこの工場で、技術を磨き、お客さまに安心を届ける側になろうと決意して、高栄自動車工業の門を叩きました。

高栄自動車の仕事
現場で知った。技術の世界は、想像以上に深い

希望通り鈑金塗装の部署に配属され、意気揚々とスタートした社会人生活でしたが、待ち受けていたのは「プロの壁」でした。高校時代にバイクをいじっていた経験から、正直に言えば「少しは通用するだろう」「器用な方だし、すぐ覚えられるだろう」という過信が、どこかにあったのだと思います。でも、プロの現場レベルで見れば、私の技術なんて「お遊び」のようなものでした。

鈑金塗装という仕事は、単に「傷を埋めて色を塗る」だけではありません。事故や衝撃でぐしゃりとへこんでしまった鉄板を、叩き、引き出し、熱を加え、パテで成形し、元の美しいラインへと復元していく。そこには、コンマ数ミリの歪みも許されない、非常に繊細で高度な技術が求められます。最初のうちは、へこみを直そうとハンマーで叩けば叩くほど鉄板が伸びてしまったり、パテを盛ってもなかなか綺麗な面が出なかったり。DIYでは気にならなかったような些細な歪みが、塗装をして光を当てると驚くほど目立ってしまう。「やっぱり、プロの仕事は全然違うんだな…」と、自分の未熟さと、技術の奥深さを痛感する毎日でした。

それでも、不思議と「辞めたい」「向いていない」とは思いませんでした。ボコボコだった鉄板が、自分の手で少しずつ元の形に戻っていく。下地を作り、塗装をして、クリアを吹いた瞬間に艶やかな光沢が蘇る。まるで魔法のように車が生まれ変わるその過程が、たまらなく面白かったんです。「もっと上手くなりたい」「先輩みたいに、鉄板と会話できるようになりたい」と、悔しさよりも、知的好奇心と向上心の方が常に勝っていました。プラモデルを作っていた頃のワクワク感が、もっと大きなスケールで、もっとシビアな世界で続いている。そんな感覚ですね。

成長できる環境
厳しさの裏側には、いつも先輩たちの「愛」があった

未経験で、しかも若くて生意気だったかもしれない私が、ここまで腐らずにやってこられたのは、間違いなく先輩方のおかげです。もちろん、仕事中は厳しいところもあります。何よりお客さまの命を乗せて走る車を直すわけですから、適当な仕事は許されません。失敗すれば叱られますし、納得いくまで何度もやり直しをさせられます。でも、それは決して理不尽な厳しさではありません。感情的に怒鳴りつけるようなことではなく、「なぜダメだったのか」「次はどうすればいいのか」を、私が理解できるまでとことん付き合ってくれる厳しさなんです。

ある時、担当した車でお客様からクレームをいただいてしまったことがありました。自分では完璧に直したつもりでしたが、仕上がりのラインがお客さまのイメージと少し違っていたんです。「やってしまった……」と真っ青になり、落ち込む私の代わりに、矢面に立って対応してくれたのは先輩でした。先輩はお客さまの話を真摯に聞き、言い訳をせず、プロとして誠実に対応。最後には、お客さまにも納得していただきました。その背中を見て、技術だけでなく「プロとしての責任」や「お客さなと向き合う姿勢」を学んだんです。

そして、「今回の件で学んだことを次に活かせばいい。具体的には、ここのラインの見方が甘かったから、次はこうやって確認してみろ」と言って、突き放すのではなく、失敗を糧にして成長できるように導いてくれた先輩。「ああ、先輩たちは本気で私のことを育てようとしてくれているんだな」と、強く感じたことを覚えています。厳しさのなかにある、確かな温かさ。その「愛」を肌でいつも感じるからこそ、先輩たちを信じて、安心してついていくことができているんです。

仕事のやりがい
「2年目でここまでやる」という驚きと、責任感

入社して2年目になりますが、最近では「ある程度一人で任せてもらえる仕事」も増えてきました。最初は先輩の後ろをついて回り、道具を渡したり、簡単な作業を手伝ったりすることから始まりましたが、それが徐々に、鈑金作業の一連の流れを一人で担当させてもらえるように。最近では部品の注文といった責任ある業務も任されるようになりました。部品注文は、間違えれば会社の利益を損なうだけでなく、お客さまへの納期も遅れてしまう重要な仕事です。「これ、青木に任せるからやってみな」。先輩からそう言われると、プレッシャーもありますが、それ以上に「認められてきたんだな」という嬉しさがこみ上げてきますね。

もちろん、まだ完璧ではありません。自身のスキルを10段階で表すなら、正直まだ「2」くらいだと思っています。先輩たちのレベルが高すぎて、上を見ればキリがないですから。でも、その「2」は、入社当時の「0」から確実に積み上げてきた、私だけの財産です。パテ付けが以前より綺麗にできた時。塗装担当の先輩に「お、今回の面出し、すごく綺麗じゃん」と褒められた時。そんな小さな成功体験の積み重ねが、今の自信になっています。

そして何より嬉しいのが、お客さまの反応です。自分が苦労して直した車をお客さまにお返しする時、立ち会わせていただくことがあります。「うわあ、すごい! あんなにへこんでたのに、どこだったかわからないね! 綺麗になってる!」と言って、驚き、喜んでくださるお客さまの笑顔。その笑顔を見た瞬間に、それまでの苦労や疲れは全部吹き飛んじゃいますね。「この仕事を選んでよかった」「もっといい仕事をしよう」と、心から思える瞬間です。

今後やってみたいこと
車が好きなら、それだけで十分な才能

今後の目標は、まずは胸を張って「一人前」と言える職人になること。鈑金だけでなく、塗装の技術をもっと上げて、どんな色でも完璧に合わせられるようになりたいですし、中型や大型の免許も取って、トラックの整備や鈑金にも挑戦したい。やりたいことは山積みです。そして将来的には、今の先輩方のように、周りから尊敬され、頼られる存在になりたいですね。「優しく、時に厳しく」。メリハリをつけて後輩を育てられるような、そんなかっこいい先輩になるのが夢です。

未来の仲間へのメッセージ

これから入社を考えている方へ伝えたいのは、「車が好き」という気持ちがあれば大丈夫、ということ。未経験だと、「自分にできるだろうか」「怖い人が多いんじゃないか」と不安になるかもしれません。でも、「車が好き」「かっこいい車を作りたい」という気持ちさえあれば、辛いことがあっても乗り越えられますし、興味があるからこそ、自然と技術も身についていくはずです

うちの会社には、車好きな仲間がたくさんいます。仕事中は真剣そのものですが、休憩時間になれば「あの車がかっこいい」「今度ここいじろうかな」なんて話で盛り上がれる、フランクで明るい職場です。少しでも興味があれば、まずは一度、ぜひ工場を見に来てみてください。一緒に「職人」を目指す仲間が増えてくれたら嬉しいです!